ふつうの大学生


昨日読書レビューをするといいました。
『日本人はなぜ英語ができないか(鈴木孝夫 岩波新書、1999)』
ですがバイトが終わってちょいと疲れた今、こんな堅苦しい話題を取り上げる元気はありません。ですから今日は別のおはなしでもしようと思います。



ぼくはアンテナにもある「かえるの日記」の管理人ことかえるくんと二人でサークルを結成しています。インカレサークルなんですが、誰にもその存在を知らせてこなかったし、まだどこにも申請していません。またこれ以上部員を増やすきもちもないので、言ってみれば砂上の楼閣ならぬ砂上の(蜃気楼の)サークルです。



活動内容は「確率統計を勉強してロトで一攫千金を夢みよう」といった一種の白昼夢のようなものです。かえるくんが(ぼくより)数学が得意なのは前からわかってたので(というか理系ですし)ぼくはカエルの手も借りたい思いでかえるくんに助けを求め、このサークルの誕生にこぎつけました。



週1であつまって勉強をするんですが思ったとおり、なかなか進みません。かえるくんが(ぼくより)気まぐれなのも前からわかっていたので、まあこんなものか、という気持ちもあります。先週は出会い頭かえるくんが「『ザスーラ』見に行こう」とか突拍子もないことを言いだしてきて、なんとかそれは制したんですが、結局その日は一緒に5時間ほどいたのに勉強は30分ちょっとしかやりませんでした。所詮はぼくもきまぐれな人間です。



これからこのサークルがどうなるのかわかりませんがぼくはなくなってもいいや、という気楽なきもちで続けていきたいと思います。ぼくたちは「いくら数学を応用したところで儲かりっこない」ということくらいうすうす、というかはっきりと自覚しています。なぜなら数学とか(というか物理)はあらかじめそうなんだろうな、と感じることを結果的に後から証明することが多いからです。つまり人間の直感というのは意外に的を得ているのであって、「(特に物理とかで)あることを証明したら結果的にはそれは直感に沿うものが多い」らしいのですby世界のヨシザワ。ふつうに考えて、ギャンブルの類で儲かるとはとても思えません。



それでもこのサークルを(ぼくが)続けようとしているのは夢(一攫千金)を見続けたいからではありません。数学を学外で学んでいるのがなんとなくかっこいいからです。『ビューティフルマインド』を見たせいか、数学者にはロマンチックなイメージがあります(かえるくん曰く、数学に毎日触れていると文学の方に憧れる、らしいです。かえるくんは文学少年です)。



糸井重里さんは20年以上も前に、ある百貨店のポスターにこんなコピーを考えました。


「・・・甘いばかりじゃ、退屈です。苦い、酸っぱい、渋い、と、いろいろあるのが大人の生活。・・・おいしい人に逢って、おいしい本を読んで、おいしいファッションを見つけて、おいしい時間を過ごす。そんな生活、理想に終わらせたくないな・・・。」


これはとある本を参照したんですが、ぼくの中でなんとなく印象に残っていました。
あのサークルはそんな”おいしい生活”の一部なのかもしれません。バイトもいいけど今を楽しみたい。ぼくはまだ青春を存分に楽しみたい。ぼくもふつうの大学生です。