『「社会調査」のウソ‐リサーチ・リテラシーのすすめ‐』(谷岡一郎 文春新書,2000)


前書の勢いそのままに読みました。情報リテラシーよろしく、リサーチリテラシーなるものがこの世に存在するらしくただ読み進めていくだけでした。著者曰く世の中には「人々のリサーチに対する無知につけ込み、ゴミの情報を流す者、それを広める者、それを利用する者たちが、あまりにも多い」ためにリサーチリテラシー教育が必要、とのこと。


実際世の中の情報がいかに「ゴミ」だらけであるかを例証しつつ、リサーチリテラシーがいったいどういうものかを説明する文章は非常に読みやすく、また為になりました。特に第4章における【相関関係と因果関係(モデル)】を説明する部分が印象的で、これを読んでしまったせいで、悪く言えば、新聞の記事すら信用できないなと思うようになってしまいました(笑)。


ただ文章が痛快で読みやすくなっている反面、やや高慢な気もあります。ボクはそれはその分野に対する学者としての自信だろうな、と肯定的に受け取りましたが人によっては「そこまで言わなくても」と反発を感じてしまうかもしれません。でもそのことを差し引いても十分に得るものがあるとボクは思うのですが。



話は逸れますが今日「のだめカンタービレ」を買いました。1巻が予想以上に面白かったので、つい5巻まで一気に購入(笑)。「NANA」もいいけど、こっちも良い。