『「社会調査」のウソ‐リサーチ・リテラシーのすすめ‐』(谷岡一郎 文春新書,2000)
前書の勢いそのままに読みました。情報リテラシーよろしく、リサーチリテラシーなるものがこの世に存在するらしくただ読み進めていくだけでした。著者曰く世の中には「人々のリサーチに対する無知につけ込み、ゴミの情報を流す者、それを広める者、それを利用する者たちが、あまりにも多い」ためにリサーチリテラシー教育が必要、とのこと。
実際世の中の情報がいかに「ゴミ」だらけであるかを例証しつつ、リサーチリテラシーがいったいどういうものかを説明する文章は非常に読みやすく、また為になりました。特に第4章における【相関関係と因果関係(モデル)】を説明する部分が印象的で、これを読んでしまったせいで、悪く言えば、新聞の記事すら信用できないなと思うようになってしまいました(笑)。
ただ文章が痛快で読みやすくなっている反面、やや高慢な気もあります。ボクはそれはその分野に対する学者としての自信だろうな、と肯定的に受け取りましたが人によっては「そこまで言わなくても」と反発を感じてしまうかもしれません。でもそのことを差し引いても十分に得るものがあるとボクは思うのですが。
話は逸れますが今日「のだめカンタービレ」を買いました。1巻が予想以上に面白かったので、つい5巻まで一気に購入(笑)。「NANA」もいいけど、こっちも良い。
『確率・統計であばくギャンブルのからくり』(谷岡一郎 ブルーバックス、2001)
何より関心のある分野を読むことで「ブルーバックス=つまらない」が瓦解できたのが良かったです。競馬、ブラックジャック、パチンコ、totoといった身近なギャンブルのからくりを明らかにすることで読者に必勝法を伝授してやろう――というような「いかにも」な本ではもちろんありません(まあブルーバックスだし)。
日本の公営ギャンブルがいかに「ぼったくり」であるかを知らされたし、普通にやる限りギャンブルにおいて「必」勝法なんか存在しないことも改めて再認識させられました。ただそれ以上に驚いたのが必勝法はないけど、限りなく期待値を上げる方法がいくつも存在するということです。例えば競馬においては数学的には大穴狙いでいくのが実は目標達成への近道であり、またブラックジャックにおいては基本戦略テーブルとカウンティングを利用すれば期待値を100〜105まで上げることが可能であるということ、などなど(ただしこれは相応の訓練が必要みたいだし、実践するつもりはないけど)。
こうした事例を浅く広く扱うことで、多変量解析(重回帰分析含む?)のさわりに軽く触れることができたのも嬉しかったです。最後はギャンブル、というよりも"ランダム"を理解することで(まだ理解してませんが)社会でも生き残れるよ、といった大ざっぱな終わり方でしたが妙な説得力がありました。物事を最も客観的に見るには"ランダム"の理解であり、つまるところその理解は人生において時宜を見逃さない訓練でもあるんだなーと。
余談ですが、"ランダム"を理解したうえでの冷静沈着さは荒木飛呂彦の『ジョジョ』に通じるものがあると思います。全部読んだわけじゃないけど、あの漫画はそういった男の子がよく憧れる要素がすべて詰まった漫画で、またそういう微妙な状況をうまく描ききることで一連の作品のテーマである"人間賛歌"につながっているのではないでしょうか。
明けましたー
明けました。31日は父親とK-1&PRIDEを見ていました(母と妹は歌番組)。所英男というボクにとって無名の格闘家が最も印象深かったです。
今は妹に借りて「NANA」を読んでます。ちょうど9巻の途中です。
去年はどうしようもなく腐った生活をしていましたが、そんな生活も今年いっぱいだと思うので(3年になったら千葉から通うつもり)そのスタンスは今年も大幅には変わらないと思います(笑。
あと今年は経済を他の人より深く理解する上でも、数学の基礎に力を入れることを目標にしていきたいと思います。数学の力が理系に大きく差をつけられてる*1のがちょっぴり悔しいです。経済だって言ってみりゃ、その目的(経世済民)はともかく、数学が軸となる学問でしょ。なのにこれほどまでに理系に差をつけられているのは個人的にどうかと。語学はどうしよう・・。実は上のクラスを希望して取っちゃったため、普通の人より週1コマ多いんです。正直語学を頑張る気にはなれないし、まじどうしよ・・。
*1:理系の友達といるとたまにそう感じます
いつになくカタカナ多用
今日は「モンスターファーム」しかやっていない引きこもりです、どうもこんばんは。
いや、一応本屋にも行きました。香山リカ氏の『貧乏クジ世代』(PHP新書)を軽く立ち読みしました。団塊ジュニア世代とも言える70年代生まれは日本が好調のときに育ってしまい、これから大変だというようなことを言っている本なんですが(少なくともボクはそう受け取りました)、じゃあ80年代生まれは良いのかと言うと特にそういうわけでもなく、理由はよく憶えてないんですが80年代生まれはどうやら70年代生まれとはまた違った「プチ?貧乏クジ世代?」らしいんですね。
何が言いたいわけでもなく、だらだら本の内容を書いてしまい少し嫌悪感。
えっとボクは80年代生まれですが、今後の日本はこの80年代(特に中盤)の世代が背負っていくという究極のヒロイズムにのっとって人生を駆け抜けていきたいと思います。団塊世代のような突っ走りでもなく、クールを至上としてきた世代でもなく、”理想寄りのリアリスト”として。
「モンスターファーム」に没頭しているボクが言うセリフではないですけどね。ただ、これから日本の前には今以上の大きな壁が立ちはだかる日が来ると思うんだ。そこをブレイクスルーしていく世代はどこなのか、ボクは80年代ではないかとにらんでいるんだけどね。高飛車でごめん。